ニュース&トピックス詳細

美術展『坂本龍一|音を視る 時を聴く』

こんにちは!スタッフのあきらです。

寒い日が続きますが、あまりに暑く長い夏を経験したためか、「平年並み」という言葉に安心感を覚えます。

皆さまはどのような年末年始をお過ごしだったでしょうか。

私は、1月2日に今年初めての美術展に足を運びました。

観に行ったのは、東京都現代美術館で開催中の『坂本龍一|音を視る 時を聴く』展です。



坂本龍一は2023年3月に亡くなったので、早くも没後2年近くが経過したことになります。

この展示では、発表当時、痛いほどの寂しさを感じて聴き込むことのできなかった晩年の作品に、様々な美術家が関わるインスタレーションという形で、再び向かい合うことになりました。





例えば、『andata』は2017年に発表されたアルバム『async』の冒頭の1曲。



私は、発表当時このアルバムを、坂本龍一が自身のために作ったレクイエムだと感じました。

そのため、聴いていてやりきれないような悲しい気持ちになり、今までアルバムを通して聴くことが1度もできませんでした。

また、『20220207』は、最晩年の坂本龍一が日記のように作ったシリーズ『12』の1曲です。



おそらく大部分が即興演奏だと思いますが、左手のシンプルな単音の繰り返しが美しいです。



展覧会を通じて、音楽家が亡くなっても、その作品はそれを必要とする人のために生き続けるのだということを、彼の死から時間が経った今、改めて強く感じました。

「芸術は長く、人生は短い」。でも、坂本龍一の音楽は、今でも私のそばで呼吸しています。

2025/01/07

ブログ